Voice from Chile

July, 2019-August, 2019
Francisco Guerrero Hayashida
パンチョ
日本文化とYOSAKOI鳴子踊りの普及
<現状>
チリには2600人の日系人がいて,日系社会や慈善団体等の組織が日本文化の普及活動を実施しています。2018年には,日系スポーツ友好大会と第1回の日系人出会いのイベントが開催されました。
チリには,日本文化に触れる機会を持たない日系人が多く,彼らの祖父や曽祖父は自分たちの風習や日本語を伝えることができなくなっています。また,チリの日系人は散在しており,
特にチリ北部では日系人が集まるような活動があまり実施されていません。
<課題>
チリの課題は,チリの国土が南北に長く,日系人が点在して居住しているうえ,一番遠い南北の移動にバスで60時間もかかるという交通の不便さがあります。
また,日本文化の伝承拠点となるオフィシャルな日本人学校もサンティアゴに1校しかなく,日本文化を伝承する青年リーダーの不在と今後の育成が課題となっています。
<アクションプラン>
今の大学の敷地と資金を利用して一連の日本文化の展示会を開催することを考えています。そこでは,折り紙や習字の実演や漫画,衣類の展示に加え,B級グルメの試食を提供するほか,
太鼓による演奏を披露することで場を盛り上げるつもりです。
私は,2020年に今の大学を卒業する予定です。大学卒業後は,実家のアントファガスタ市に
転居して新しい人生をスタートさせます。同市では,日系人が少ないこともあり日本文化と
「よさこい鳴子踊り」はまだ市民に知られていません。そこで,何とかして,これまで学んできた日本文化と今回高知で体験した「よさこい鳴子踊り」を広く市民に紹介できたらいいなと思っています。
今回,高知のリーダー研修で学んだ知識や高知で知り合った人材ネットワークを活かして,
また,私の高知での「よさこい祭り」に参加した体験を踏まえて,アントファガスタ市で自分のチームをつくり,いずれは大きなよさこいイベントを立ち上げたいと考えています。
チリには,すでに移民によるコミュニティが出来上がっています。
できれば,ギリシャやクロアチア,イタリア,中国やペルーなど自国の踊りを披露する「外国人入植者フェスティバル」の舞台で「よさこい鳴子踊り」を紹介したいと思っています。
そして,日系人やチリ人にも日本文化を知ってもらい,彼等との『絆』を強める機会を創りたいと願っています。