Voice from Brazil
Isabela
Marcia Akari Yoshida

July,2019-August,2019
吉田 あかり
「じいじばあば孫の日」を成功させる
<現状>
私は若者向けのイベントを主催している日系団体『グループ“民”』の一員で,三味線担当からはじまり,今では踊りも担当しています。
ブラジルは,様々な国から移住してきた人や,その子孫たちで作られた国で,その中でも日系人の数は多く,100万人もの日系人たちが生活し,今日も日本文化を継承しています。
<課題>
私は,4年前からグループ“民”で民謡を習ってきましたが,民謡に携わる日系人がみるみる
少なくなっていると肌で感じています。
20年前は,1つの大会に80人もの出演者がいましたが,現在は半分以下となりました。
原因は,ブラジルは日本からの入植の歴史が長く,現在の日系の若者たちは日本語をうまく
話せない人が多くいて,反対に年配層はポルトガル語での会話が難しい方も多く,両者の
コミュニケーションが難しいため民謡の良さが伝承されていないからです。
<アクションプラン>
私のプランは,「じいじばあば孫の日」というお年を召した方と若者が様々なテーマに
ついて,「祖父母と孫のように気楽な会話ができる日本語勉強会」という名目で日本語会話
の練習の場をつくることです。
3か月に1回の開催を計画しており,第1回は今年11月を予定しています。
そこで,面白く楽しい催し物を通して,若者に日本語や民謡を知ってもらうだけでなく,
お年を召した方にも若者文化を広め,双方の絆を深めあいたいと思っています。
「じいじばあば孫の日」を成功させるためには,JICA日系研修で学んだことを活かします。
例えば,SNSで活動の楽しさを宣伝し興味を持ってもらい,多くの伝統的な日本のお祭りや
サブカルチャーを交えることで若者の興味を惹いて参加しやすさを感じてもらいます。
また,お年を召した方にも若者から何かを頼ることで,お互いが必要とされているという自己肯定感が高まり,双方の距離を縮めることができると期待しています。
私が4年間もこのグループ“民”で活動を続けている一番の理由は,メンバーが嬉しい時には
一緒に喜んでくれ,困った時には支えてくれる家族のような存在だからです。
これからもアットホーム感を大切にしながらグループのプラットフォームを固め,
「ここは私の居場所だ」と,多くの人が感じられるような空間を提供したいと思っています。