Voice from Argentina

下山 和恵
July, 2019-August, 2019
リーダーの一番の資質は「情熱」だ!
<YOSAKOIとの出会い>
2011年から2012年にかけて,約10か月間,私は研修員として日本の高知県に滞在しました。2011年の夏,私は,日本全国でも有名な「よさこい祭り」に参加し,「よさこい鳴子踊り」を踊りました。私にとって「よさこい鳴子踊り」は,一生忘れられない思い出となり,帰国後早々,アルゼンチンでYOSAKOIダンスの学習と指導に取り組み始めました。YOSAKOIダンスチームの正式なグループ名はありませんが,一応,ブエノスアイレス-La Plataという名前を付けています。
<リーダーシップを学ぶ>
そのころの私は,ブラジルやパラグアイなど,南米の二つの国でYOSAKOIチームが結成されていることを知りませんでした。
私が南米のYOSAKOIチームの存在を知ったのは,2018年のことです。高知希望工程基金会が実施している「2019年度JICA日系研修コース」に応募したことがきっかけでした。高知県で行われた2019年夏の研修では,YOSAKOI研修から多くのことを学ぶことができただけでなく,
研修コースの目的であるリーダーシップについても多くのことを学びました。
リーダーシップという言葉は,私たちがよく耳にする言葉ですが,実は,あまり重要視していない言葉です。研修では,高校生や日米の大学生が参加する日米学生会議やユースフォーラムに参加し,組織マネジメントやイベント運営を学んだほか,講師の先生や,チリ,パラグアイ,ブラジルの研修員の仲間からも大きな刺激を受けました。
<リーダーの資質>
高知でのJICA日系研修に感謝していることは,実際のリーダーと出会え,そのリーダーから直接パッションやスキル,ノウハウを学べたことです。
私たちは皆,異なる能力や可能性を持っています。リーダーはメンバーの能力や可能性を引き出し,現実の社会で成果を出す必要があります。そのために一番必要なリーダーの資質は,私は「情熱」だと思っています。

下山 和恵
July, 2019-August, 2019
私の『夢』2025YOSAKOI南米大会開催!
<現状>
私が所属するラプラタ日系青年部は,現在50名のメンバーが所属しています。毎年,盆踊り,歌祭り(カラオケ大会),春祭り,バザー,ハロウィンパーティーなど様々な行事があります。
しかし,毎回の活動に参加するメンバーは20人から30人で,日系活動に参加する青年部のメンバーは減少傾向にあります。その主な原因は,メンバー内のジェネレーションギャップです。最大12歳の差があり,世代間のコミュニケーションが難しくなっています。
<課題>
近年の課題は,青年部の活動の準備のための役割分担を仕事ととらえ,面倒くさいと考える若者が増えてきていることと,日系ネットワーク以外のコミュニティにも所属しているメンバーも多いため,責任を負って行事運営のメンバーになることを嫌がる人が増えてきていることです。
<アクションプラン>
そこで私は,今回の研修を通じて「よさこい」をツールに人々の心をつなぎたい,自分がそのリーダーとなってアルゼンチンの日系人だけでなく,世界とつながりたいと考えています。
よさこいは,年齢や国籍,宗教や思想とは関係なく人々の心を結んでいきます。私は,5年以内に南米YOSAKOIを開催できることを確信しています。言葉でいうのは簡単なので,私の開催までの計画を紹介します。
今年(2019年)私は,高知で「よさこいを通したネットワーク作り」と,「真のリーダーとは何か」を学びました。
アルゼンチンに帰ったら今年中にブエノスアイレスでYOSAKOIチームを6チーム立ち上げます。
2020年は,高知県よさこいアンバサダー候補に選定されるように,
私のチームも活動を続けていきます。
また,それと並行してアルゼンチンの首都以外の地域でもYOSAKOIが浸透するようネットワークを広げていきます。必要に応じたサポートをして国内で計15チームの結成を目指します。
2020年は高知県民アルゼンチン入植50周年の記念の年であり,記念式典では地方車で踊りを披露し,アルゼンチンの人々に「YOSAKOI鳴子踊り」を知ってもらいます。
2021年には本研修を共に受けた仲間がいるブラジル,パラグアイ,チリと連携し,2022年開催予定のプレ南米大会の準備を行います。
そして,2022年はブエノスアイレスで「プレ南米大会」を実施し,
それまでに作ってきたチームにも参加してもらいます。
2023年,2024年もよさこいチーム結成のサポートを行いつつ,「プレ南米大会」で運営ノウハウを蓄積していきます。大会会場は,南米の文化に合わせて広場とステージを考えています。
2025年にブエノスアイレスで「南米YOSAKOI大会」を開催するのが今一番の夢です。